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日本でもアップル社のipadの製造を巡り、台湾のEMS大手「富士康」社が、中国人の低廉な労働者に過酷な労働条件を強いていることが大きく報道されました。
今回、問題となっているファクスコム深圳工場を訪れる機会に恵まれましたので、この問題を取り上げたいと思います。
まずは、事件の顛末と、ネット上の反応をまとめてみました。
1.事件の顛末
・英国のサンデー・テレグラフ紙が「iPodの城」と題する記事を掲載し、「iPod nano」の中国での生産拠点である富士康深圳龍華工場の「劣悪な」労働状況(「20万人の従業員の多くは女性で、敷地内の宿舎で生活する彼女たちの労働時間は1日15時間にも及び、その月収はわずか27ポンド(約387元)」)を報じる。
・この記事を受け、アップル社の中国担当者は「もし報道が事実であるならば、労働環境や従業員の人格を尊重するという代理製造業者としての代理商の条件を満たしておらず、その資格を失う可能性もある」とコメント
・これに対し、Foxconn側は、李金明・副総裁が「従業員の月収が深セン労働・社会保険局が規定した最低賃金水準の580元(2006年7月1日から700元)を下回る金額だ」と報じられたことに対し、「月給300-400元というのは、給料システムや計算期間を誤解したのではないか」とし、最低水準の580元を守っており、7月からは700元に引き上げると語った。
・また李副総裁は、労働時間がアップル社が規定した週60時間を大幅に上回る1日15時間であるとの報道については、「従業員が自主的に残業するケースが多いからだ」とし、会社側は週休1日を守っており、残業の場合は1.5倍、週末は2倍、祝日は3倍の賃金を支払っていると述べた。
・そして、同社は、サンデーテレグラフ誌に記事を寄稿した二人の中国人記者(第一経済日報誌所属の翁宝氏と王佑氏)を名誉毀損で告訴、約380万元の賠償金を求め、裁判所は二人の記者の個人資産を凍結、。「今回の一件で、(Foxconnが)求めているのは、会社の名声を守り、中国の威厳を保つための権利にすぎない。われわれに対する全ての主張は、どちらかと言うと象徴的意味合いが強い。われわれは、裁判の結果得られる損害賠償金の全額を慈善活動のため非営利団体に寄付することをここに誓う」とのコメントを公表した。
・しかし、アップル社は、現地調査を行った結果、「同工場の従業員の労働時間は、契約上の労働時間である60時間を超過しており、またその他にも複数の行動規範にも違反していたことがわかった」との談話を発表、「国境なき記者団」などの国際団体もFoxconn社を批判、同社は、記者の資産凍結請求を取り下げ、賠償金も1元に引き下げるなどの措置をとっている。
2.世論の反応(新波網の掲示板より)
・実際、みんなは心の中で、こういう問題が起こっていることが明白にわかっている。搾取だ。でも、搾取されるのが嫌だと言ったら、くびにされるだけ。中国は職を求める人間の数が膨大で、代わりはいくらでもいるからだ。どうしようもない現実なんだ。
・中国の報道はおかしいと思う。私の親戚3人がFoxconnで働いているが、3人とも大変優秀で、彼らはすべて深圳で家を買うことができた。Foxconnの方針は、「能力のある人には高給で遇する」というものだと聞いている。今、問題になっているには、ブルーワーカーに関するもだが、彼女たちにはどんな技能と学歴があるというのか?適者生存の世の中で、何のとりえもない人が高給を得るなどということはありえない。記者は、そういった常識を考慮することもなく、ただ単に給料や労働環境が悪いとだけいう。嫌だったら、勉強して技術を身につけてから就職すればいいのだ。今の中国はそれができるのだから。
・台湾企業は嫌いだ。あいつらは、だいたいが「小日本」の影響を受けて、階級意識が強すぎる。大陸で大儲けしているくせに、心の底から大陸の人間を軽蔑していやがる。对台资企业没什么好感,很多台湾人深受小日本思想侵害,等级意识很浓,赚大陆的钱不说,根本瞧不起大陆人。
・わけのわからない記者がしょうもない記事を書いたおかげで、私たちは5時以降の残業がやりずらくなった。これで、先月は260元くらい収入が減った。私が、訴訟をして、この記者に損害を弁償してもらいたいくらいだわ。
・台湾企業では、大陸の労働者が法律すれすれの低い労働条件を迫られていることは誰もが認めるところ。その現状を変えるのに、なぜ、外国メディアや外国企業の圧力が必要なのか?中国人ひとりひとりが、行動を起こすべきだ。「廉価な労働力がなくなれば、中国経済は競争力を失う」という馬鹿がいる。多くの労働者が搾取の基礎の上に築かれた繁栄に何の意味があるというのか?社会主義中国では労働者と農民が国の主人公であるということを、みんな忘れてしまったのか?中国人は、何かというと日本人を馬鹿にして非難するが、彼らは素晴らしい平等社会を築いた。我々にはそれができない。どうして、日本人から謙虚に学ぼうとしないのか?
実際、訪れて見ますと、この会社の大きさに圧倒されてしまいました。22万人の従業員がいるとのことで、工場内にはスーパーはもちろんのこと、ファーストフード店などが軒を連ねています。出退勤時間になると、大通りをふさいでしまうので、ガードマンが紐をもって汗だくになりながら整備をしています。
こんなに人がいたら、管理なんてできへんやろう、というのが正直な感想です。先方は「事件」が進行中とのことなので、労務問題についての質問については緘口令がしかれていて、一切答えてくれませんでした。
真相がわかりませんので、コメントのしようが無いのですが、現在は、中国では「三農問題」(農業、農民、農村)ではなくて、四農問題(+農民工、農村出稼ぎ労働者問題)だと言われています。どっちに転んでも弱者である「民工」が損をする、といわれる社会状況の改善は、どうやったら図られるのでしょうか?この問題を機会に、議論が深まることを期待するばかりです。
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